おうちで性教育を始めよう!幼児期の子どもにおすすめ性教育の本
子どもから、性に関する質問をされたことはありますか?
性に関する困りごとはありませんか?
例えば、、、
- 「赤ちゃんはどこから生まれてくるの?」と聞かれたり
- パンツを履かずに部屋を走り回っている
- 「おしり!おちんちん!おっぱい!」と人前で言う、、、など
家庭では、どんなふうに対応していますか?
「性教育は大事なもの」そうは分かっていても、性教育に関して「恥ずかしい」「いやらしい」というイメージがあり、話づらいと感じる方もいます。
「大事なことなのにうまく話せない」「どうしたらいいのかなぁ」ともやもやとした気持ちで悩むこともあると思います。
そんなときは、性教育のお話し会に子どもと一緒に参加して学んでみたり、子どもが手に取れるように性教育の本をお家に置いて、自然と学べるようにしてみたりするのをおすすめしています。
この記事では、おうちで性教育を始めてみようと考えているけど、何から始めたらいいかな?と悩んでいる方に向けて、幼児期の性教育についての解説と親子が一緒に学べる性教育の本の紹介をしていきます。
うちの子に性教育はまだ早い?
「うちの子には性教育はまだ早い」「思春期に入ってからでいいんじゃない?」
性教育のお話しをしていると、こんな声を実際に聞くことがあります。
わたしがいつもお伝えしていることの中のひとつ
「性教育は暮らしの中にある」
これは、性教育は生まれたときから始まっているよ、ということです。
生まれたときからのスキンシップ、おむつを変えるとき、お風呂のとき、着るものや持ち物を選ぶとき、子どもからの質問の受け応えなど
声かけをしてもらうことや優しく触れられることで、「自分の体は大切」だという認識が育まれていきます。
性器や性交について学ぶのは性教育のテーマのひとつでしかなく、子どもを人権を持ったひとりの人として尊重し大切にすることを学ぶことが性教育です。
性教育をするのに早すぎる、ということはありません。
性教育の現状
日本での性教育
日本は先進国の中でも、性教育後進国だと言われています。
2023年には文科省の「生命の安全教育」という教育プログラムがスタートしましたが、性教育の位置づけにはありません。
性教育の歴史の中での性教育バッシングや、学習指導要領の中に「はどめ規定」があることが、いまだに学校教育の中で性教育をすすめていくことへのハードルとなっています。
- 生命の安全教育とは、、、
「性犯罪・性暴力対策の強化の方針」を踏まえた「被害者にならない」「加害者にならない」「傍観者にならない」ための取り組み
2023年より全国の学校で行うことを推進している。 - はどめ規定とは、、、
小学校5年性の理科で「「人の受精に至る過程は取り扱わないものとする」
中学校の保健体育で「妊娠の経過は取り扱わないものとする」
との一文で示されているもの
そのため、性交について教えることは避けられる傾向にある。
性教育先進国であるオランダでの性教育
オランダでは、性教育が義務化されています。
幼児期から性教育をスタートし、すべての子どもがその後も年齢に応じて学べるようにカリキュラムが組まれています。
この本には、オランダで実践されている性教育の具体的な内容が、わかりやすくまとまっています。
読みやすくおすすめ。
いつから?何を?どうやって話す?
いつから?
国際的な性教育の指針として「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」があります。
- 人間関係
- 価値観、人権、文化、セクシュアリティ
- ジェンダーの理解
- 暴力と安全確保
- 健康とウェルビーイング(幸福)のためのスキル
- 人間とからだの発達
- セクシュアリティと性的行動
- 性と生殖に関する健康
これらのことを、4つの年齢段階(5〜8歳、9〜12歳、12〜15歳、15〜18歳以上)に応じて積み重ねて学んでいきます。
世界では、5歳から性について幅広く学ぶ「包括的性教育」をするのがスタンダードとなっています。
子どもからの性に関する質問は、ある日突然来ます。「性教育は暮らしの中にある」とお伝えしたように、普段からのコミュニケーションを大切にするのと同時に、子どもの質問に応えられる準備が必要です。
何を?
性教育のお話しをするときのポイント
幼児期は周りへの興味や関心が広がっていく時期です。
まずは、性に関する質問があったときや性に関するお話しをするときに知っていて欲しいこと3つをお伝えします。
- 性を肯定的に捉える
「恥ずかしい」よりも「大事だね」
興味を持つことはとても素晴らしいこと - 性を科学的に捉える
からだの仕組みを理解する
事実を淡々と伝える - 性の多様性を理解する
みんな違うね、それでオッケーなんだよ
男だから?女だから??性別はふたつだけかな?
プライベートゾーンの話しをしてみよう
「自分のからだは自分のもので大事」と思えるためにも、性被害の被害者にも、加害者にも、傍観者にもならないために、知っておくべきことです。
プライベートパーツは「口・胸・性器・お尻」
命に関わる場所だよ、とお話しします。
プライベートパーツのルールは
「自分だけがみても触っても良い場所」
ただし、「お医者さんに診てもらう必要があるときや手伝ってもらう必要があるときは教えてね」と伝えておきましょう。
自分のからだを洗うことは、プライベートパーツを理解することに繋がります。3歳くらいから、自分のからだを洗う練習をしてみましょう。
NO・GO・TELL
プライベートパーツと一緒に伝えたいのが「NO・GO・TELL」
自分を守るために大切なこと
NO:嫌だという
GO:逃げる(人がいるところへ)
TELL:話す(信頼できる大人に相談)
すぐにはなかな出来ることではないからこそ、繰り返し伝えていくことが必要になります。
そして「NO」を受け入れてもらえる経験、「NO」って言って良いんだと思えるように、日頃からの声かけを大人も気をつけてみましょう。
「〇〇しなさい!」よりも「〇〇するのはどう?」
「そっかぁ、嫌なんだね」と、、、大人も練習です。
おうちで始める性教育におすすめの本の紹介
「性教育を始めたいけど、話すのは抵抗があるな」
「どんなことを伝えてあげたら良いかな」
そんなときは本の力を借りましょう。
ここでは、幼児期のお子さんと一緒にからだやプライベートパーツについて学べる本を3冊紹介します。
あっ!そうなんだ!性と生 幼児・小学生そして大人へ
いのちの始まりから終わりまで、性器の洗い方や多様性までを学ぶことができます。
絵本編と解説編の2部構成で、大人が性やからだのことを子どもと一緒に学べる内容となっています。
だいじ だいじ どーこだ?
かわいいいイラストとわかりやすい言葉で子どもたちに人気の本。
「だいじ、だいじ」と繰り返し読むことで、大人も子どもも「大事だねぇ」と思えちゃうような内容です。
本の最後には相談窓口の紹介もあります。
性の絵本 みんながもってるたからものってなーんだ?
わたしが最初に手にしたのは「性の絵本」のシリーズです。
この1巻と2巻を元に制作されたのがこの本。
プライベートパーツから防犯まで正しい性教育の知識を学ぶことができます。
まとめ
今回は、幼児期の性教育についての解説と親子が一緒に学べる性教育の本の紹介をしてきました。
性教育をこれから始めようと思っているけど、何から始めたらいいかな?どんなことを話せば良いかな?という悩みに少しでもお応えできていたらうれしいです。
性教育を学ぶことはわたしたちの人権のひとつでもあります。
自分を大切にするために、周りの人を大切にするためにも、今日から性教育を始めてみましょう。
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