働いているママも増えている中、保活後の次にやってくるのが「卒乳・断乳どうしよう?」の悩みではないでしょうか。
- 仕事と母乳育児の両立を考えるとキャパオーバー
母乳を止めることを優先したい - 1回断乳にトライしたけど上手くいかなかった
- 最後まで自分でやり遂げられるか不安だ
- 悔いなく母乳育児が出来たので、キッパリ卒乳します
卒乳・断乳を考えるママたちはいろんな想いでいます。
これから卒乳・断乳しようと考えている方たちが、悩みや痛みが少なく母乳育児を終えられるように、お役に立てたら嬉しいです。
卒乳・断乳とは
卒乳とは
母乳を卒業すること、卒業させること
赤ちゃんが主体で、自然に母乳を欲しがらなくなるまで授乳を続けること
断乳とは
母親が主体で母乳を止めること
卒乳・断乳に適した時期とは
WHO(世界保健機構)は、適切な食事を補いながら、2歳かそれ以上まで母乳を続けることを推奨しています。
「○ヶ月になったら母乳を止める」という時期を決めることは難しく、卒乳断乳の時期はその家庭によってそれぞれです。
正解がないからこそ悩むのかもしれませんが、「そろそろおっぱい止めたら?」と周りから促されてするものではなく、「自分がどうしたいのか」を考えることが大切になります。
卒乳・断乳を考えるきっかけ
仕事復帰に向けて断乳かな、、、
育児休暇を終えて仕事復帰の時期が近づいてくると、心がそわそわし始めますよね。
そして、悩みのタネともなる授乳問題。
職場によっては、子育てにやさしい環境が準備されているところばかりではありません。
勤務時間によっては搾乳が必要になる人もいます。
搾乳できるような部屋が確保されていることは少なく、休憩室の隅っこやトイレの個室で搾乳している人もいるのが現状です。
仕事復帰までに授乳回数の調整ができていると、朝授乳をして、帰宅して授乳をして、お家にいる時間はいつも通りに過ごす、というスタイルで断乳せずに母乳育児を続けている方もいます。
保育園入園を控えているけど哺乳瓶でミルクを飲めない
「母乳だけをあげていたら哺乳瓶を嫌がるようになった」
これは母乳だけを与えているママにありがちな悩みです。
保育園入園はだいたい1歳頃なので、哺乳瓶でミルクは飲まなくても食事が出来ていれば、特に困ることはありません。
少し早い時期に入園を予定している場合には、「カップフィーディング(コップ授乳)」という方法もあるので、知っておくと役に立つかもしれません。
「夜寝たい」切実なママの願い
これは頻回授乳のママから良く聞かれること。
「授乳を止めたら夜寝ますよ」とはお約束できないのが事実、、、
今まで、夜中に目を覚ましておっぱいをくわえて眠りにつく、というルーティーンに慣れてしまっていることもあります。
生後4ヶ月には、「7時間続けて眠る力がある」とも言われていますので、ねんねの習慣づくりも心がけるようにしましょう。
乳首を噛まれて授乳が苦痛、、、
歯が生え始めた頃から、授乳のときに乳首を噛まれ「あまりの激痛に驚いた」と言われる方もいます。
乳首を噛むのは「遊び飲み」のひとつです。
、、、とはいえ噛まれたら痛いですよね。
赤ちゃんは噛んだときにリアクションしてくれるママを面白がって、噛むことを繰り返すこともあります。
噛まれたときには大きなリアクションをとることはせずクールに、そっと乳首を赤ちゃんから離すようにしましょう。
次の妊娠を考えている
晩婚化、晩産化である今、1人目を妊活して授かった人も少なくはありません。
そのため、次の妊娠を意識したときに授乳を続けるかどうか悩むこともあると思います。
妊娠するためには、排卵があることが必要です。
一般的に、授乳を止めて約6ヶ月で半分くらいの人が月経再開します。
最初は無排卵であっても、数ヶ月〜遅くとも1年以内には月経周期は安定していきます。
妊活にはスピードが大切、かかりつけ医と相談しながら方針を決めていけるといいですね。
母乳が出なくなる仕組み
母乳が「出る」仕組みと「止まる」仕組みを知る
母乳は、産後胎盤が出た瞬間に「プロラクチン」というホルモンが働き出して、母乳を作りましょう、と脳に指令を送ります。
出産後できるだけ早く授乳を開始し、頻回授乳をすることによって母乳分泌が増えていきます。
母乳が作られる量は、どれだけ多くの量を赤ちゃんが飲みとったか、または搾乳したかによって影響を受けます。
卒乳・断乳のときは、この仕組みを逆手にとり、母乳をできるだけ乳房の中に貯めて乳汁分泌を抑制していきます。
授乳を止めて72時間経つと母乳は作られなくなり、乳房内にある母乳は次第に吸収され、妊娠前の状態へと戻っていきます。
卒乳・断乳までの準備
余裕を持ってスケジュールを決める
今まで頻回に授乳をしていた人が急に母乳を止めてしまうと、乳房内に母乳が貯まりすぎて強い痛みを感じたり、乳腺炎のリスクともなります。
【卒乳・断乳の流れ】
卒乳断乳をしようと考えたら、1ヶ月ほど前から余裕を持って、2〜3日に1回や1週間に1回のペースで、授乳回数を減らしていくことが望ましいです。
□開始日から3日目
搾乳器ではなく手を使って、乳房内にある母乳をすべて搾り切りスッキリさせる
□その後5〜7日
乳房内にある母乳を再度搾乳する
(母乳分泌の程度によっては必要のないこともある)
子どものお世話をする協力者を見つけておく
思いのほか乳房が張って痛み、抱っこが辛い、家事が思うようにできない、横になって休めない、という人も中にはいます。
ストレス少なく進めるためにも、家族の協力があると助かります。
搾乳手技ができるようにしておく
授乳を止めて2〜3日目は張りがピークとなりやすい時期です。
それまでの間も痛みが辛い場合には、圧が抜ける程度に乳輪の少し外側を圧迫して乳汁を排出してもかまいません。
(搾りすぎないように注意!)
3日目の排乳のケアが自分では難しい場合には、助産師にケアを依頼するようにしましょう。
頼れる助産師さんを見つけておく
授乳スタイルは人それぞれで悩みもそれぞれです。
「夜間だけの授乳を止めたい」
「仕事以外の時間は授乳を続けたい」
などその人の生活に合った授乳スタイルを提案したり悩みに寄り添ってもらえるので、自分が納得して進めることができます。
また、卒乳・断乳のケアを助産師から受けることによって、適切にケアできるので、乳房トラブルを防ぐことができます。
スムーズにおっぱいバイバイするための子どもへの声かけ
卒乳断乳の日を決めたら、今まで親しんできたおっぱいとバイバイするための心の準備として、声かけをしてみましょう。
「今までおっぱいをたくさん飲んでくれてありがとう」
「もうすぐおっぱいバイバイだよ」
「○日でおっぱいバイバイだからね」
どんな言葉でもかまいません。
こうやって声かけをすることによって、赤ちゃんだけでなく、ママ自身の心の準備や癒しにもなりますよ。
卒乳・断乳時のセルフケア
おっぱいがパンパンでつらいとき
卒乳・断乳を開始したら、3日目まではできるだけ搾らずにいられるのがいいのですが、そういう人ばかりではありません。
【圧抜きの仕方】
①親指と人さし指の腹を乳輪の外側におく
②その指を胸板の方向に垂直に圧する
③指の腹をゆっくりと合わせるようにする
3日目の排乳まではこの方法で対処して見てください。
乳腺炎になったとき
乳腺炎は、乳腺に炎症が生じている状態です。
乳房の一部にしこりや痛みを感じたり、38.5℃以上の発熱や悪寒、インフルエンザ様の症状がみられることもあります。
このような状態になった時は、乳腺炎の治療を優先します。
卒乳・断乳の過程で心が折れそうになったとき
すべては女性ホルモンによって起きている出来事です。
授乳を止めるときも、大きなホルモン変動の影響を少なからず受けるようになります。
そのため、多少なり感情のコントロールが難しく感じることがあるかもしれませんが、一時的なものです。
卒乳・断乳はママと赤ちゃんと一緒に頑張っています。
家族の協力も得ながら乗り切ってみましょう。
まとめ
この記事では、卒乳・断乳に迷うママが、少しでも悩み少なく卒乳断乳をスムーズに進められるような方法について解説してきました。
母乳育児を終えたときに、「しあわせな母乳育児だったなぁ」と思えるような、卒乳・断乳となることを願っています。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
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