帝王切開後の長引く傷あとの痛みを予防するセルフマッサージ

帝王切開後の見た目の傷のセルフケアについてはこちらに書きました。
まだ読まれてない方は、ぜひご覧くださいね。

帝王切開の傷は一見治っているように見えても、傷のひきつれ感、お腹の張りを感じるときや排便のときの痛み、性交のときの痛みなど、日常生活の中で不快な痛みを経験している人がいます。

そして、「こんなものかなぁ」と思って過ごしていたり、「そのままにしていても大丈夫なものかなぁ」とモヤモヤとした気持ちを抱えながら過ごしている人もいます。

今回は、帝王切開後の長引く傷の痛みを予防するためのセルフマッサージの方法について解説していきます。
少しでも皆さんの参考になればうれしいです。

帝王切開後に起こりやすい後遺症のひとつ「癒着」

「癒着」とは、本来離れているはずの臓器が、傷が治る過程で周囲にある臓器にくっつくこと。

子宮は腸の前にある臓器です。
子宮やその周りの臓器が腸にくっつくと、腸の内容物が通るときにうまく通過することができず、腹痛や腹部の張り、便秘などの原因となります。

癒着の頻度は、腹部切開手術の93%、初回帝王切開術の46〜65%、婦人科開腹手術の55〜100%、と言われています。

そして、癒着があることによって、腸閉塞や不妊症、慢性骨盤痛が合併症として起こりやすいと言われています。

産後1ヶ月からできる傷あとの刺激を和らげるマッサージ

圧迫や接触で傷の不快感を感じるなど、傷あとの感覚が過敏となっている場合には、傷の周りをやさしくマッサージすることによって、少しずつ触れる感覚に慣らしていくことができます。

マッサージは、1ヶ月健診の後から始めることができます。
1日10〜15分程度でオッケー、傷の感覚を確かめながら触れていきましょう。

□まずは布(ハンドタオルやハンカチ)を用いてやってみましょう。
布を使って傷に触れるようにします。
痛みを生じない程度の力で触れましょう。

□慣れてきたら指を用いてやってみましょう。
指を傷から5cmほど離れたところに置きます。
軽く圧をかけて押すことから始めます。
感覚を確かめながら、傷の周りの皮膚がストレッチされる程度に動かします。

 

①上下に動かす
②左右に動かす
③円を描くように動かす

※各5〜10回繰り返します。

傷あとの痛みが長引くとき

産後は赤ちゃんのお世話が優先となり、ママが自分の身体のケアまで手が回らないこともあるかと思います。
傷は長い時間をかけて治っていきます。その間不快な症状があると、それは不安のたねとなります。

将来的に不調を抱えないためにも、傷あとの痛みが長引くときには、セルフケアとともに手術した病院へ相談することも大切です。

まとめ

今回は、帝王切開後の長引く傷の痛みを予防するためのセルフマッサージの方法について解説してきました。

産後の生活は忙しい中にも、5分でも自分のために使う時間があると、それは将来の不調を減らすことにもつながります。

帝王切開を予定している妊婦さん、帝王切開で出産したママにこの情報が少しでも届くことによって、快適な産後が過ごせることを願っています。

帝王切開の傷あとケアについてはこちらを参考にしてください。
傷あとテープの紹介もしています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました